下流の宴 [テレビのはなし]
NHKドラマ10シリーズの「下流の宴」
火曜夜10時はフジテレビのドラマとかぶるのでいつも録画してみるのだが、
第一話は何度見ても途中で眠くなってしまってあまり面白くないなぁと思っていた。
黒木瞳演じる母、福原由美子の息子を溺愛する姿とか、
息子演じる窪田正孝くんの翔ちゃんっぷりがあまりにも草食男子すぎて退いてしまったとか。
ところが5話目になってやっと面白くなってきた。
先日のスタジオパークで窪田正孝くんがゲストの回の時、この子が「ゲゲゲの女房」で水木しげるのアシスタントをしていた倉田さんだったと知り、あ、そう言われてみれば!と驚いた。
「翔ちゃん」は前髪も長くてたらたらした喋り方でいかにも貧弱。
でも「倉田さん」はもっとしっかりとした人物だった。
窪田くんの演技力に完敗。
他にも筋肉モリモリの役など、幅広い演技の出来る俳優さんのようだ。
ついでに翔ちゃんの姉、可奈とお付き合いをする彼氏役に、これまた「ゲゲゲ」で水木の編集者だった豊川役の真島秀和さん。
思わぬところでまたの共演だったわけだ。
話は戻って、5話目でようやく本格的に面白くなってきたのは、祖母役の野際陽子さんの取引だった。
高校中退で何もやる気なく一生バイトでもいいとゲームばかりしている翔。
必死で説得して大学へ行かせたい母と祖母。
翔が家出して同棲し始めた彼女、宮城珠緒が二人の結婚をかけて、大学の医学部を目指すことになり、それを応援する受験のカリスマ島田を遠藤憲一さんが演じている。島田は由美子の幼なじみである。
珠緒は必死に受験勉強をはじめるが、アルバイトとの掛け持ちでだんだん衰弱していく。それを見かねた翔ちゃんはおばあちゃんに生活費を借りに行きます。
そこで野際陽子さんは条件を出します。
お金を貸す代わりに、もしも彼女が医大に入れなかったら、翔が代わりに大学へ行きなさい。
うまいこと話を持っていったものだな~。
私は、頑張りすぎている珠緒にかまってもらえず翔ちゃんが離れていくか、触発されてやる気を出すのか、くらいに思っていた。
でも翔ちゃん、珠緒が必死に勉強する横で、ゲームばっかしてるんだもんな。
彼女一人に頑張らせておいて、自分は何もしないというのはどうなの?
由美子は翔ちゃんがどうして学校へ行かなくなったのか、その理由が未だに分からない。
でもそのことを珠緒にズバリ言われてしまう。
翔ちゃんの心が折れたのはお母さんのせい。
母親がしっかりしないと家族は簡単に崩壊してしまう。
家族のために必死で頑張ってきた由美子なのに、誰にもそれは伝わっていない悲しさ。
酔っ払って島田の前に現れた由美子が流す涙は切なかった。
酔いつぶれても泣いている母の姿を見て、
こんな母の姿、初めて見ました。
ここらへんから翔ちゃんの気持ちがちょっとづつ動いているような気がしている。
今後の展開が楽しみ。
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